マンションの管理費って何のため?管理費で負担するものや相場を徹底解説
2023/06/27
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「マンションの管理費って何のために取られるの?」「管理費と共益費と修繕積立金の違いを教えて」という疑問を解決します。
この記事は、マンションの管理費の注意点やどんなことに管理費が充てられているのかがわかる内容になっています。
マンションの購入を検討している人や快適なマンションの暮らしをしたい人に参考になる記事になっているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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マンションの管理費とは何を負担しているのか
マンションを管理・維持するために必要な費用が管理費です。不動産公正取引協議会連合会では以下のように書かれています。
<マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持及び管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない>
管理費の定義はこのように決められています。
※不動産公正取引協議会連合会 不動産の公正競争規約 https://www.sfkoutori.or.jp/webkanri/kanri/wp-content/uploads/2019/01/kiyak_zenbun.pdf
管理費はマンションの日常的な管理をするための費用
マンションの管理費は日常的な維持管理のための費用です。
例えば、マンション内の共用部分であるエントランスや駐車場、ゴミステーションの維持管理が挙げられるでしょう。
その他に敷地内の定期的な清掃やエレベーター、電気、給排水設備などの点検費や常駐管理人の人件費などを管理費として支払うことになります。
管理費が不足してしまうと、定期的なメンテナンスや修繕を行うことが難しくなり、マンションが劣化してしまいます。
不動産としての価値も下落してしまうため非常に重要な費用です。
また、入居者にとっても廊下やエントランス、駐車場にゴミが放置されたままや防犯面なども行き届かなくなる可能性があります。
管理費は、共用部分の管理や維持を滞ることなく行い、清潔にしていくためのものであり、快適に安全に暮らすには必要な費用です。
管理費と共益費との違いは何か
管理費と共益費の違いはさほどありません。
< 共益費・・・借家人が共同して使用又は利用する設備又は施設の運営及び維持に関する費用をいう>
共益費は不動産公正取引協議会連合会で上記のように定義されています。
管理費と共益費では、管理費の定義の方が広い範囲を示していますが、物件に入居した際は管理費と共益費の両方を徴収されることはありません。
管理費と修繕積立金との違いは何か
管理費は日常的な維持管理に使う費用のことをいいます。
修繕積立金とは、マンションの修繕(修理や直すこと)のために積み立てておく費用のことです。
マンションは一般的に10〜15年の周期で、大規模な修繕作業が行われます。
大規模な修繕作業では、壁や廊下などの塗装工事や屋根の修理、給排水管の交換などの修繕やリフォームを行います。
その他にも、駐車場の増設やレイアウト変更、地震や豪雨でのさまざまな損傷の修繕作業などを行います。
その時に必要になるのが修繕積立金になります。
一方管理費は、前述した通り物件の日常的な管理をするための費用になります。
マンションの管理費に関する注意点・安ければよいという費用ではない
管理費が安かったりかからなかったりする場合と、高い場合がありますが、どちらの方がいいというものではありません。
入居者にとって管理費がかからない方が、一見お得に見えるかもしれませんが、なぜかからないのかを知らないままだと逆に損をする可能性もあります。
管理費はマンションを暮らしやすい状態に維持するためにある
マンションは集合住宅なので、共用部分は必ずあります。
廊下やエントランス、ゴミステーション、ポストなどを快適に利用するには、綺麗な状態を維持して管理しなければなりません。
エレベーターや自動ドア、排水管などの定期的な点検を行ってくれたり、敷地内の清掃をしてくれたりすると、安心して住むことができます。
管理費は、マンションの良好な環境づくりや資産維持には必要不可欠なものです。
マンション購入を検討するときは「管理費が何に使われるのか」も知っておこう
マンションを購入して管理費が必要なときは、どういったことに使われているのかを知っておきましょう。
そうでないと、どんなことに使われているお金なのか知らないまま、お金を払い続けるため不安になります。
以下がマンションの管理費の内訳です。
国土交通省が発表しているもので、だいたいどのようなことに使われるのかがわかります。
● 管理員人件費
● 公租公課
● 共用設備の保守維持費及び運転費
● 共用部分等に係る火災保険料、地震保険料その他の損害保険料
● 経常的な補修費
● 委託業務費
● 専門的知識を有する者の活用に要する費用
● 管理組合の運営に要する費用
国土交通省 マンション標準管理規約 第27条より
この中でもマンションによって使っていないものもあるものの、事前に知っておくだけで安心してお金を払えるので、マンション購入前にしっかり確認しておきましょう。
管理費0円のマンションのからくり
管理費0円と聞くと、かなりお得に住めるかと思ってしまいますが、果たして本当にそうなのでしょうか。
物件を探していると、管理費なしで家賃だけを書いているものもありますが、単に管理費が家賃に含まれていることもあります。
表示で「家賃:5万円、管理費:0円」と書かれているときでも、内訳を見ると「家賃:4万5,000円、管理費:5,000円」の場合もあります。
共用部分の管理が行き届いていない場合もあるので、管理費が0円のときは内見時にしっかりチェックするとともに不動産会社にも確認しましょう。
マンションの管理費の相場はどのくらい
マンションの管理費は、マンションごとの管理規約で決められています。
同じマンションでも部屋の面積が違うと、それに応じて管理費も変わってきます。
面積が広いほど管理費も高くなり、またサービスが豊富なマンションやコンシェルジュが常駐しているマンション、グレードが高いマンションだとその分管理費も一般的なマンションよりも高くなります。
管理費の平均的な支払額は
国土交通省が発表した「平成30年度マンション総合調査結果」では、管理費の平均は217円/平方メートルとして考えられます。
ファミリータイプの面積を70平方メートルとするなら、月額で1万5,190円の管理費になるということです。
住んでいる住戸の広さで管理費が決まってくるので、1階に住んでいる人も、30階に住んでいる人も住戸が一緒なら支払額は一緒ということです。
エレベーターを使わない分安くなるわけではありません。
マンションの相場は地域ごとで異なりますが、どの地域も1万5,000円以上の管理費がかかります。
※(suumoを参考に)国土交通省が発表した「平成30年度マンション総合調査結果」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000058.html
管理費が高いマンション・考えられる理由
タワーマンションなどは管理費が高くなる傾向があります。
それは、タワーマンションにはスカイラウンジやプール、フィットネスジムなど豪華なサービスが備え付けられているからです。
その他に常駐するコンシェルジュや夜間の警備員などの人件費も多くかかってきますし、外側の窓を拭くのにも業者に頼んでゴンドラを使用して清掃をする費用もかかるケースがあります。
住戸の面積以外でもマンションのサービスが充実していると、管理費が高額になりやすい場合があります。
マンションを選ぶときには管理費や修繕積立金にも注目しよう
マンションを選ぶときには、家賃だけでなく管理費や修繕積立費も必ずチェックして、どんなことにお金を払っているのかをしっかり理解しておきましょう。
管理費で得られるサービスは必要十分か確認しよう
今受けているサービスに対しての金額は妥当なのか、いらないサービスはないのかを確認しましょう。
管理員の常駐を廃止し、日勤または週の巡回程度にすれば、その分の管理費は抑えられるでしょう。
また、備え付けのジムに通っていないにもかかわらずその分の管理費を払っているのであれば無駄な出費になります。
逆に、ジムにいく人であれば外のジムにいく移動の手間が省けるというメリットがあります。
このようにマンションの管理費の内訳を確認して、何が無駄なのか、何に価値を置くのかを理解しておきましょう。
マンションの階数や戸数が多くなると管理費・修繕積立金も高くなる
一般的に管理費は、総額を戸数で割ったものを支払うようになっています。
そのため、小型のマンションよりも大規模なマンションの方が管理費は安くなる傾向にあります。
また、戸数の多いマンションは機械式の立体駐車場や設備などが多いことから、維持費などもかかり管理費が高額になったり修繕積立金も高くなったりします。
つまり、マンションは大規模になるにつれ管理費や修繕積立金も高額になる傾向があります。
注意!毎月の支払いはローン返済・管理費・修繕積立金の合計額になる
管理費と修繕積立金はマンション購入後に支払うお金です。
購入するときは、購入予算の中に含めた状態で考えておきましょう。
そうしないと、毎月の支払いが思っているより高額になってしまい、支払いがきつくなることがあります。
マンションを購入すると、ローン返済さえ行えば大丈夫と思っている人もいるかもしれません。
しかし、毎月のローンに加えて管理費や修繕積立金も同時に支払わないといけないので、2〜3万円ほどの管理費と修繕積立金とその他の税金などを含めた上で、支払いが可能なのか検討しましょう。
将来的に管理費・修繕積立金は値上がりしうることも頭に置いておこう
管理費や修繕積立金は将来的に値上がりする可能性があることを理解しておきましょう。
管理費は管理組合の年間総支出で決まります。
前回と同じ収支状況なら基本的に変動はないですが、長く住んでいると経年による修繕費の増加や保険事故に伴う保険料の増加などが見込まれます。
建物が古くなったり劣化したりすることによって居住者が減少すると、一戸あたりの管理費や修繕積立金は高くなります。
その他に、最低賃金の増加による人件費の増額や消費税の増額など、今後の社会情勢によって管理費の改定があるかもしれません。
さらに、住人の高齢化などで車を手放す人が増えると、駐車場代が減少する分を管理費で充当して、バランスをとることも考えられます。
加えて修繕積立金も、多くのマンションが採用している「段階増額積立方式」によって5年程度ごとに段階的に増額されるため、将来的に管理費・修繕積立金が値上がりすることを頭に置いておきましょう。
マンションに住むときにかかる費用の種類
マンションに住むときには、家賃や管理費以外にもいろいろな費用がかかります。
賃貸でマンションに住む時と、購入してマンションに住む時のかかる初期費用と月々の費用を解説していきます。
賃貸の場合にかかる費用の種類(初期費用・月々)
賃貸でマンションに住むときにかかる初期費用は、家賃の4.5〜5倍が相場となります。
初期費用には、【敷金・礼金・前家賃・仲介手数料・火災保険】などが含まれています。
月々にかかる費用は、家賃と管理費・共益費を合算したものです(管理費・共益費がかからない場合もあります)。
家賃8万円の物件で、管理費・共益費が4,000円だとすると、月々に支払う金額は8万4,000円です。
その他に光熱費などもあるので、もう少し高くなります。
購入の場合にかかる費用の種類(初期費用・月々)
マンションを購入したときにかかる初期費用はいろいろあります。
頭金・申込証拠金・手付金・印紙税・仲介手数料・不動産所得税・固定資産税・都市計画税・登記費用などの費用がかかってきます。
その他にも、修繕積立金、水道負担金、引越し費用などもかかってきます。
それぞれ、地域ごとにも違いますしマンションごとで違うので、しっかり確認しておきましょう。
そして、月々にかかる費用は【住宅ローン返済・住まいの維持、管理費】です。
住宅ローン返済は20年、30年とかかってくる費用です。そのため、自分に合ったライフプランを立ててローンを組むようにしましょう。
管理費・共益費は快適な生活をする上で不可欠な費用
マンションに住むとなると、家賃やローン返済だけでなく管理費や共益費などの費用もかかってきます。
マンションを維持して快適に暮らすには、必要な費用です。
しかし、どんなことに使うお金なのか内訳をしっかり確認して、無駄なお金を支払うことがないようにしていきましょう。
とはいえ、複数のマンションをそれぞれ比較していくのは骨が折れる作業ですし、その上情報を正しく見ることができているかも分かりません。
後悔のないマンション選びをするには、賃貸のプロに相談するのもおすすめです。
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